教えて獣医師さん!愛犬・愛猫の『健康チェック法』

先生おしえて

 

「これってふつうのことなのかな」「先生に聞いてみた方がいいのかな」。ワンちゃん・ネコちゃんと一緒に生活しているとちょっとしたことでも気になるものです。愛犬・愛猫の日常の様子を見ていて、どういったところを観察したらいいのか? そんなポイントを知っていれば、きっと飼い主力も上がるはず。 ポイントをチェックして、気になることがあれば動物病院の先生に聞いてみましょう!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

犬の関節炎について

犬種によって気をつけたいポイントが違うことをご存知ですか?例えば関節を特に気をつけないといけない主な犬種は、

 

  • ダックスフンド
  • プードル
  • チワワ
  • ウェルシュ・コーギー
  • ヨークシャー・テリア
  • シュナウザー
  • マルチーズ
  • ラブラドール・レトリーバー 

などがあげられます。

 

 

 

その中でも、ダックスフンドは他の犬種にくらべて、椎間板ヘルニアになるリスクが4.5倍ある※1>といわれています。
また、トイ・プードル7頭に1頭は膝蓋骨(パテラ)脱臼になる※2といわれているため、特に注意が必要です。

 

※1:2020年アニコム損害保険株式会社調べ
※2:J Vet Med Sci. 2019 Apr 16;81(4):532-537 doi: 10.1292/jvms.18-0485. Epub 2019 Feb 12.

 

 

犬の関節炎の見つけ方

関節に問題がある場合、ワンちゃんがSOSを出している可能性があります。そんなワンちゃんからのサインを見逃していませんか?

 

 

このようなサインがある場合は動物病院の先生に聞いてみましょう。

 

 

動画でチェック

では、このようなサインは実際どのようなものなのでしょうか?動物のいたみ研究会 会長の枝村一弥先生が、ダックスのヘルニア、プードルやチワワの膝蓋骨(パテラ)脱臼、柴犬の前十字靭帯断裂など、犬種ごとに起こしやすい病気、病気を見つけるための自宅で簡単にできるセルフチェックの方法をがわかりやすく解説します!

 

犬種ごとに必要なケアは異なります。 ぜひ、ワンちゃんの健康のために愛犬の動きをチェックしてみてください。

 

 

お話:枝村一弥 先生
(動物のいたみ研究会 会長、小動物外科専門医、日本大学獣医学科獣医外科学研究室 教授)

 

 

 

 

 

 

 

 

猫の関節炎について

 

次は、ネコちゃんの関節炎についてのお話しです。

 

 

高齢になるほど関節炎のリスクが上がります。12歳以上のネコちゃんの90%に関節異常があった※3という報告もあります。 特に関節に気をつけなければいけない猫種は、スコティッシュフォールド、マンチカンなどがあげられます。耳が折れていたり、足が短かい猫種の場合は、遺伝的に関節に異常がでやすいので、若いころから注意して管理してあげましょう。

 

※3:Hardie EM, et al. JAMVA 2002

 

 

猫の関節炎の見つけ方

ネコちゃんは体調の悪さや、病気やケガによる痛みを飼い主さんにも隠す動物です。 いつもと違う行動や仕草は、もしかしたら性格や年齢が原因ではないかもしれません。そのためにも、ネコちゃんからのSOSに早めに気づいてあげる必要があります。

 

  

このようなサインがある場合には、早めに動物病院の先生に聞いてみましょう。

 

 

動画でチェック

愛猫の仕草や行動から、ネコちゃんのきもちについて考えてみましょう。

 

「うちの子はみんなと違うかも?」

「いつもと様子が違う」

「最近トイレを失敗する」

 

ネコちゃんとの生活には、多くの「不思議」があるかと思います。 そんなネコちゃんとの生活をより豊かにするためにも、飼い主さんは、観察力を高めることが大切です。 ネコちゃんのきもちがわかるヒントを、動物の行動学がご専門の入交眞巳先生にわかりやすく解説していただきます。 ぜひネコちゃんの快適な生活のヒントにお役立てください!

 

 

お話:入交眞巳 先生
(米国獣医行動学専門医、どうぶつの総合病院 行動診療科 主任、東京農工大学 特任講師、北里大学獣医学部 客員教授)