猫の健康診断の費用はどのくらい? どんな検査をするの?

2023.01.07
猫の健康診断の費用はどのくらい? どんな検査をするの?

愛猫は大切な家族の一員です。だからこそ、体調管理にも気を遣ってあげたいもの。その一環として、ぜひ定期的な健康診断を受けましょう! とはいっても、猫の健康診断とは、どのようなことをするのでしょうか。費用はどのくらいかかるのでしょうか。わからないことばかりだと、どうしても躊躇してしまいがちに…。そこでこの記事では猫の健康診断について取り上げ、検査項目や費用についてご紹介します。

目次

 

猫に健康診断は必要なの?

 

まずは、そもそも愛猫に健康診断がなぜ必要なのかというところから考えてみましょう。

 

愛猫の健康診断は、病気の早期発見や予防のためには、ぜひ受けておきたいものといえます。特に猫は弱みを隠そうとする性質をもっていることから、不調があっても飼い主さんに気づかれにくい傾向にあるのです。

 

病気は早めに発見できれば治療がしやすいことが多く、完治できることもあるでしょう。そうでない場合でも予防を心がけることができます。子猫から成猫は年に1回、シニア猫になったら半年に1回を目安に健康診断を受けることが、飼い主さんにとって愛猫の健康を守る手立てにつながります。



猫の健康診断の内容

 

では、愛猫を健康診断に連れて行ったら、どのような検査をするのでしょうか。具体的な内容は動物病院によって異なりますが、基本的には次のような項目について、獣医師がチェックをします。

 

問診

ふだんの生活の様子、食欲や排せつの状況、水を飲むペースなど、獣医師が飼い主さんに質問しながら、愛猫の状態を把握していきます。

 

身体検査

体重や体温を測ったり、視診・触診・聴診を行ったりします。体重や体温は、愛猫の発育状態や健康状態を知るうえで、とても重要な基本情報です。

 

視診では、体の外観や被毛、目や耳、口の中を獣医師の目で確認しながら、気になるところや異常はないかを確認していきます。

 

触診は、手で触れる診察です。腫れやしこりはないか、お腹に張りはないか、触れて痛がる部位はないかなど、視診だけではとらえきれないことをチェックします。

 

聴診は、愛猫の体に聴診器を当てて体内の音を聴く診察です。心臓や肺などの臓器に雑音が混ざっていないか、おかしな音はしないかを確認することができます。

 

尿検査

尿検査では、尿のpHや尿比重、タンパクの量、尿糖や潜血など、愛猫の健康状態に関するさまざまな情報を得ることができます。結石の原因となる結晶の有無、細菌感染していないかといったことも、尿検査で把握が可能です。

 

なお、尿は基本的に自宅で採っていきます。ただ、無理して採尿しようとすると、愛猫にとっても飼い主さんにとってもストレスになりかねません。難しい場合は病院での採尿もできるので、事前に相談しておきましょう。

 

便検査

便からは、腸内細菌のバランス、寄生虫の有無、消化管からの出血の有無を確認することができます。できれば自宅の便を採取できるとよいのですが、尿同様、どのようにしたらいいか、獣医師に相談しておくと安心です。

 

血液検査

病院で採血をして行う検査です。分析により、腎臓や肝臓をはじめとした内臓に異常がないか、赤血球や白血球など血液を構成する成分に問題はないかを調べます。

 

なお、シニアは甲状腺機能亢進症を発症しやすくなりますが、その異常を把握できるのは、血液検査です。多くの場合はオプションになりますが、シニア世代で血液検査を受けるなら、甲状腺についての分析項目も入れてもらうと、早いうちに発見できる可能性があります。

 

レントゲン検査

レントゲン検査は、骨の形に変形や異常はないか、関節の状態に気になるところはないか、臓器の形状に問題はないかといったことを確認する検査です。視診や触診でわからなかった病気が発覚することもあります。

 

超音波検査

超音波検査でわかるのは、各臓器の内部構造の異常や腫瘤の有無、尿路結石の有無等です。視診や触診で気になることがあったときに役立ちます。



猫の健康診断の費用

 

さて、お伝えしたような猫の健康診断には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか。動物病院や検査項目・内容によっても費用は異なりますが、おおむね5,000円~10,000円程度が目安とされています。

 

なお、レントゲン検査、超音波検査、血液検査における甲状腺ホルモン検査はオプションであることが一般的です。これらを希望する場合は、さらに費用がかかることを覚えておきましょう。



猫が病院を嫌がるので健康診断に連れて行けない場合はどうする?

 

病院に連れて行こうとすると愛猫が嫌がったり暴れたりするということがあるかもしれません。健康診断は病気やケガと違い、急を要するものではないため「無理して行かなくてもいいかな」と思ってしまう飼い主さんもいるかもしれません。

 

どうしても連れて行くことが難しい場合、病院によっては自宅で採取したものを持ち込むことで、尿検査や便検査に対応してくれるところもあります。尿や便には、健康把握に欠かせない情報が詰まっていますから、動物病院に事情を伝え、相談してみてはいかがでしょうか。見えないところで病気が進行していることもよくある話なので、検討してみる価値はありそうです。



猫は体調不良などの弱みを隠そうとする動物です。だからこそ、健康診断が大きな意味を持ちます。慣れるまでは連れて行くのが大変だと感じるかもしれませんが、年に1回、あるいは半年に1回というペースですので、愛猫の健康を守るためにも、ぜひ健康診断を受けに行きましょう。愛猫の健康管理をしっかりとすることで、飼い主さんも安心して日々を過ごせます。

 

監修者プロフィール

牛尾 拓(ウシオ タク)

経歴:岩手大学農学部獣医学課程卒業。動物病院勤務、製薬会社の学術職などを経て株式会社V and P入社
保有資格:獣医師免許

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