犬の薬の飲ませ方とは?上手に飲ませるコツを紹介!

2022.10.24
犬の薬の飲ませ方とは?上手に飲ませるコツを紹介!
獣医学の発達により動物病院で犬に処方される薬の種類は豊富に存在します。飲ませ方が分からない、または上手に飲ませることができないと悩む飼い主さんも多いことでしょう。この記事では、そんな飼い主さんに犬へ処方される薬のタイプ別に飲ませ方とそのコツについてご紹介します。
目次


錠剤・カプセルの飲ませ方


一般的に処方されることが多いのは、錠剤・カプセルタイプです。飲ませ方には次の4つの方法があります。
フードに混ぜる
シンプルな飲ませ方としては、フードの一部に混ぜる方法があります。通常より時間を遅らせて、愛犬が空腹を感じる頃に与えるのも上手に飲ませるコツのひとつです。混ぜごはんなどいろんな食材と一緒に錠剤やカプセルを隠して与えてください。薬に気付かれずに与えられます。
投薬補助おやつ服薬ゼリーやオブラートを使う
ごはんに混ぜても錠剤やカプセルを見つけて残してしまう、または、ドッグフードのみをあげていて薬を隠せない場合は、投薬補助おやつの服薬ゼリーやオブラートがあります。愛犬が薬の匂いや形状を分かりにくくなることで飲みやすくなります。
好きな食べ物と一緒に与える
投薬を楽しいおやつタイムと錯覚させて、好きなおやつと一緒に自然と与える方法です。犬は甘味を感じやすいため、さつまいもやかぼちゃを好物とする犬も多いでしょう。大好きな甘い野菜をゆでて柔らかくした中に薬を入れ込んであげると喜んで飲んでくれます。
直接口の中に入れる
直接口に入れて投薬する方法もあります。ポイントは2つ。1つ目は犬の口を開けて舌の奥の適切な位置に薬を落とすこと。奥過ぎると吐き出す本能を刺激してしまいますし、手前過ぎると舌を使って吐き出してしまうので、口を開けて見える喉元のあたりに入れるのがポイントです。

2つ目は、薬を入れて犬の口を両手で閉じ、上を向かせたら、飲みこむまで待つこと。手を放すのが早過ぎると舌を使って薬を吐き出してしまうので、飲み込むタイミングまで待ちましょう。

粉薬・液剤(シロップ)の飲ませ方


子犬や老犬でも飲みやすい粉薬や液剤(シロップ)のタイプもあります。
少量のフードに混ぜる
初めて薬を飲ませる場合には、少量のフードに薬を混ぜてあげてみましょう。全量に混ぜるのは避けてください。万一、犬が途中で食べるのをやめてしまうと、どのくらいの薬を服用できたか分からなくなってしまうからです。少量のフードに薬を入れ、食べたら残りも褒めながら与えてください。
ウェットフードに混ぜて与える
粉薬や液剤はウェットフードにそのまま混ぜてあげることもできます。特に液剤は甘く、喜んで食べることも。ウェットフードと一緒に服用でき、飼い主さんの負担も少なく好ましい飲ませ方です。
愛犬が好きなおやつに混ぜる
食事にあまり興味のない犬の場合、おやつタイムに薬を与える飲ませ方もあります。ペースト状のおやつ、甘い野菜をマッシュしたものなどに薬を混ぜたり、かけたりして与えるといいでしょう。
投薬補助おやつ服薬ゼリーやオブラートを使う
犬用投薬補助おやつゼリーやオブラートもあります。ゼリーなら粉薬も液剤も溶け込んで飲みやすくなります。オブラートを使う場合は、愛犬が飲み込めるサイズにして、舌の奥の適切な位置に乗せて飲ませます。
ペースト状にして上あごや歯茎に塗りつける
粉薬は少量の水で溶くとペースト状になります。ペースト状にした粉薬や液剤を上あごや歯茎に塗りつけて飲ませる方法です。この方法は吐き出されにくいものではありますが、確実に薬を飲み込むよう後で水を飲むよう促してください。
シリンジやスポイトを使う
水に溶かした粉薬や液剤は、シリンジやスポイトで与えることもできます。薬入りのシリンジやスポイトを使用するときは、犬歯より後ろに差し込むことが上手に飲ませる秘訣です。差し込む位置が前過ぎると液体が犬の口からこぼれてしまいます。

薬を入れたら、犬の口を閉じた状態で鼻先をあげておさえ、飲み込む動作が見られるまで待ちます。愛犬の飲むペースに合わせて、少しずつ注入していきましょう。

犬の薬を上手に飲ませるコツと注意点


愛犬に薬を飲ませるコツと注意点もおさえておきましょう。
上手に飲ませるコツ
愛犬に薬をあげる際、飼い主さんが緊張した姿勢で取り組むと共感能力の高い動物である犬はすぐに警戒してしまいます。できるだけ、リラックスして薬を飲ませるようにしてください。

薬が飲めたら必ずよく褒めて、ご褒美をあげるのもいいでしょう。定期的にあげる薬なら、パッケージを見たら褒められるうれしい展開があると学習させるのも有効です。愛犬が次の服薬の際に、嫌がらないよう工夫することが大切だといえます。
注意点
薬を飲ませる際には、以下の4つの点に注意しましょう。
・薬と食べ物の飲み合わせ
薬と一緒に取ることで薬の効果を強めてしまったり、逆に弱めてしまったりする飲み合わせの悪い食材もあります。手作りごはんで薬を与える飼い主さんは、獣医師に飲み合わせても大丈夫かを確認してからにしましょう。  
・形状を変えない
錠剤やカプセルなどの形状はできるだけそのまま与えるようにしましょう。カプセルの中身を取り出したり、錠剤を割ったりすることで効果を下げてしまう恐れもあります。どうしても与えるのが難しいときは、粉薬や液剤がないか獣医師に相談してみましょう。
・誤嚥
薬が誤って気管や肺に入ってしまう誤嚥。誤嚥すると、咳を繰り返したり、窒息や呼吸困難になったりする恐れがあります。特に老犬の場合は、吐き出すことで体力を消耗していまいますので注意が必要です。
・服用後に水を飲ませる

服用後には水を飲ませて確実に服用できるようにしましょう。


どの薬も処方された際には、獣医師に飲み方を相談しましょう。決して自己判断せずに「その薬の正しい飲ませ方」を必ず確認するようにしてください。いくつかの選択肢から、飼い主さんと愛犬が楽しくコミュニケーションをとれるトレーニングの機会だと思って、薬を飲ませられることが理想的です。

監修者プロフィール

牛尾 拓(ウシオ タク)

経歴:岩手大学農学部獣医学課程卒業。動物病院勤務、製薬会社の学術職などを経て株式会社V and P入社
保有資格:獣医師免許

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