【獣医師監修】ねこのいる生活Vol.6 猫の特発性膀胱炎はどんな病気?

2019.12.31
【獣医師監修】ねこのいる生活Vol.6 猫の特発性膀胱炎はどんな病気?
ねこちゃんが快適に生活するためには日頃の健康管理が大切。 そのためにも気をつけたい病気について知っておきましょう。  今回は、 ねこちゃんの膀胱炎について獣医師にお話を聞きました。 猫の下部尿路疾患 (膀胱、尿道)のトラブルは比較的多く、なかでも最も多い原因がこの特発性膀胱炎とされていて、膀胱に炎症が起こっている状態です。特発性とは、 「原因がわからない」という意味ですが、大きな原因の一つとして挙げられるのが猫 のストレスです。 いつものんびり寝てばかりいる猫にストレスってあるの?!って思い ますが、彼らは意外に神経質なんです。ストレスを感じさせない快適な住環境を造る ことが、 特発性膀胱炎を起こさせない一番の予防法となります。+ 予防と対処方法  猫はもともと、そんなに水を飲まなくても生きていける動物ですが、飲水量が少ないと尿が濃縮し尿中に結晶ができることで、特発性膀胱炎を併発した際に尿道が詰 まってしまうことがあります。 住環境には彼らの行動範囲にできるだけ水飲み場を たくさん作ってください。 お風呂場や、洗面台で水を飲みたがる猫には、水を少し出 しっぱなしにしてあげるとよいでしょう。 缶詰フードをあげることで、水分を補うこともできます。 また、オメガ-3脂肪酸を含むフードは炎症管理に役立ちます。体重過剰の場合は発生リスクが高くなるといわれているので、 適切な体重を保ちましょう。  おうちでの管理において、特にトイレは重要です。 汚れていると猫にとって大きな ストレスになるので、こまめに掃除をしてあげましょう。  実はこの病気、私が管理している猫カフェでよく遭遇します。 多数の猫との共同生活が強いられる住環境は、他の場所から突然連れてこられた猫にとっては、本当に ストレスなんでしょうね。 その気持ち、 人見知りの私にはよくわかります。ちなみに私が一番苦手なのは、懇親会などの立食パーティーです(笑)  こんな症状が 出ていたら要注意 ✔トイレ以外で排尿する ✔排尿の時間が長い  ✔頻尿(少量の尿を頻回する)  ✔血尿、赤色尿  ✔陰部をしきりになめる  ✔食欲の低下 おうちで気をつけること  ✔水飲み場をたくさん作る ✔上下の運動ができ、眺めがよくリラックスできる場所を作ってあげる ✔こまめにトイレの掃除をする ✔トイレの個数は頭数に+1個が理想 ✔尿石症に配慮したフード、 もしくは缶詰を選ぶ ✔肥満にならないよう、フードの量を調節して、定期的に遊んであげる
コラム一覧を見る