【獣医師監修】ねこのいる生活Vol.3 猫の慢性腎臓病はどんな病気?

2019.12.31
【獣医師監修】ねこのいる生活Vol.3 猫の慢性腎臓病はどんな病気?
ねこちゃんが快適に生活するためには日頃の健康管理が大切。 そのためにも気をつけたい病気について知っておきましょう。 今回は、 特にシニアのねこちゃんに多い慢性腎臓病について 獣医師にお話を聞きました。
+ どんな病気? 
腎臓には体内の水分や血圧、pHを調節したり、血液中の有害な老廃物を尿へ 排出したりする役割があります。 腎臓の機能が低下した状態を腎臓病といいます。 
慢性腎臓病の多くは加齢による腎機能の低下に関連することから、シニア 期 (猫では11歳以上) の猫で多くみられる病気です。 15歳以上の猫の20~ 50%は慢性腎臓病を患っているといわれていて、 犬より約3倍も多くなっています。 心臓病や高血圧、タンパク尿なども腎臓病の進行に関係しています。 
慢性腎臓病の初期段階では通常の血液検査において正常値であることが多く、症状もわかりにくいです。 腎臓の機能が6~7割失われてから食欲低下や 脱水、吐き気などの症状が目立つようになるため、飼い主さんが症状に気がつ 
いた時点ではすでに慢性腎臓病が進行していることが多いです。失われた腎 機能を回復する治療はありませんが、 適切な治療と栄養管理で、 愛猫の生活の質を改善し、また進行を遅らせることで、 健康寿命をのばすことができます。 
+ 治療方法 
早期発見、早期対応により進行を遅らせることが重要です。 近年、従来の血液検査よりも早期に腎機能の低下を知ることができる新しい検査項目 (SDMA) も開発されました。血液検査での異常よりも早い段階で尿の変化 (尿量の増加など)がみられるので、シニア期が近づいた猫では早いうちに定 期的な尿検査をしておくとよいでしょう。 

腎機能が低下しはじめた早い段階から適切な腎臓病食に切りかえること でその後の寿命が3倍ほど長くなるといわれています。 腎臓の保護が期待さ れる薬剤(ラプロス錠<sup>®</sup>)やサプリメント (アンチノール<sup>®</sup>)もこの時期から開始 できるとよりよいです。 尿量が増えるため、必要な水分量も増しますので、 ウェットフードも活用してより多くの水分を摂取させることも重要です。 

慢性腎臓病が進行すると、 食事療法の他にリン吸着剤、 点滴のほか、貧血や吐き気、高血圧やタンパク尿に対する治療も必要になります。 

! こんな症状が出ていたら要注意 
水を飲む量(時間)が増えた 
□ 尿の量が増えた 
(薄い尿をたくさんするようになった) 
□ 食事を残すようになった 
好き嫌いが増えた、おいしいものしか食べなくなった 
□ 体重が減ってきた 
頭を触ると骨が目立つ(筋肉量の低下) 
□ 気持ち悪そうに口をクチャクチャしたり、吐いたりする 
活発でなくなった 
毛艶が悪くなった 
息がくさい 
! 腎臓病に備えてシニア期に 
近づいたら始めて欲しいこと 
□ 週に一回は体重を測って記録する (体重減少があれば病院へ相談) 
以前よりも尿量や飲水量が増えていないか記録する 吐く回数や口をクチャクチャすることが 増えていないか記録する 
猫の好みに合わせた水入れを設置する (最低でも猫の数プラス1個) 
□ 尿量が増えるためトイレの数を増やす 
高品質で高タンパク(動物性タンパク) かつ過剰なリンを制限したフードに切り替える 
□ ウェットフードに慣れさせておく 
最低でも半年に一度の健康チェック 
(健康相談)で通院の練習をしておく
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