【2024年完全版】獣医師監修・猫の膀胱炎徹底解説:初期症状から治療・予防まで

2024.02.20
【2024年完全版】獣医師監修・猫の膀胱炎徹底解説:初期症状から治療・予防まで

膀胱炎は猫が発症しやすい病気のひとつです。初期症状に気づきにくく、重篤化すると命の危険もあります。症状や原因、治療法・治療費用や予防法について知り、しっかり対処できるようにしましょう。

目次


猫の膀胱炎とは?


猫の膀胱炎は、猫が発症しやすい病気のひとつです。膀胱炎は膀胱の内側に炎症が生じる状態を指し、猫の場合も同様です。猫の膀胱はおしっこを貯めるための役割を果たしており、膀胱炎になると症状が現れます。

猫の膀胱炎は、再発しやすい病気であるため、早期発見と適切な対処が重要です。適切な治療や予防法を実施することで、再発のリスクを軽減することができます。

猫の膀胱炎には、さまざまな症状や原因がありますので、以下で詳しく解説します。



猫の膀胱炎の症状


猫の膀胱炎には、さまざまな症状が現れます。猫の膀胱炎の代表的な症状は以下の通りです。

少量ずつ何度も排尿する
猫の膀胱炎になると、猫は少量ずつ何度も排尿するようになります。膀胱内部の炎症により、少し尿がたまっただけで尿意を感じるためです。
トイレに間に合わない、尿が垂れる
膀胱炎の猫は、トイレに間に合わないことがあります。また、尿がぽたぽたと垂れてくることもあります。これは膀胱炎による症状であり、猫が不快感を感じる行動です。
トイレの時間が長い
膀胱炎の猫は、残尿感を感じることでいつもよりも長い時間トイレにいることがあります。また、長い時間トイレにいたにもかかわらず尿量が少ないことも膀胱炎に気づくヒントになることがあります。
痛そうに鳴く、トイレ以外で排尿する
膀胱炎の猫は、排尿するときに痛みを感じるため、痛そうに鳴くことがあります。また、トイレ以外の場所で排尿することもあります。これらの行動は、膀胱炎の症状のひとつです。
尿の色やにおいの異常
膀胱炎の猫の尿は、濁った色や血尿、異常なにおいがすることがあります。また、症状の程度によっては、食欲の低下や元気のなさも見られる場合があります。
以上が猫の膀胱炎の代表的な症状です。もし猫がこれらの症状を示している場合は、早期発見と適切な対処が必要です。


猫の膀胱炎の原因


猫の膀胱炎の原因はさまざまです。一般的には以下のような要素が関与しています。

結石・結晶
膀胱や尿道に結石・結晶ができることが、猫の膀胱炎の一因となります。結石は遺伝や食事内容などの要因によって生じる場合があります。代表的なものはストルバイトと呼ばれる結晶状の結石で、これが膀胱の出口や尿道に詰まると、尿の通り道が塞がれるため、尿が出にくくなることがあります。
細菌感染
大腸菌やブドウ球菌などの細菌感染が原因となることもあります。ただし、細菌感染による膀胱炎は結石に比べて発症数は少ない傾向があります。
ストレスや肥満
特定の原因が見当たらない場合は、ストレスや肥満が関与している可能性があります。猫はストレスを感じると免疫力が低下し、膀胱炎などの病気にかかりやすくなります。また、肥満は尿の通り道を圧迫することがあり、膀胱炎のリスクを高める要因となります。
以上が猫の膀胱炎の一般的な原因です。猫の膀胱炎の原因を理解することは、予防や適切な治療のために重要です。


猫の膀胱炎の治療法・治療費用


猫の膀胱炎の治療法は、原因によって異なります。以下では一般的な治療法を紹介します。

結石の取り除き
結石が膀胱炎の原因となっている場合、結石の取り除きが行われます。結石の大きさや猫の状態に応じて、点滴や投薬、療法食、手術などの方法が選択されることがあります。
細菌感染の治療
細菌感染による膀胱炎の場合は、抗生物質が使用されることがあります。獣医師によって適切な抗生物質が処方され、細菌感染を抑えるための治療が行われます。
また、猫の痛みや不快感を軽減するために、鎮痛剤や抗炎症薬やサプリの処方なども含まれています。
ストレス対策と生活環境の改善
ストレスや肥満が原因の場合は、それらの要因を取り除くことが治療の中心となります。猫のストレスの原因を特定し、生活環境を改善することで症状の軽減が期待できます。トイレの清潔度や場所、栄養バランスに配慮した食事などの改善も治療の一環として重要です。
その他の治療法
猫の膀胱炎には、上記のほかにもさまざまな治療法が存在します。獣医師の指示に従い、適切な治療法を選択しましょう。
猫の膀胱炎の治療は、早期発見と適切な対処が重要です。放置すると一部は自然に治ることもありますが、その間、猫は不快で苦しい思いをしてしまいます。放置せずなるべく早く獣医師の診察を受けることをおすすめします。

猫の膀胱炎の治療費用
猫の膀胱炎の治療費は、原因や状態によって異なります。
例えば、ある保険会社さんへ実際に請求があった費用例としては、

①原因がはっきりしない軽度な膀胱炎では2日分の通院費で12,000円ほど。
②膀胱内にストルバイト結晶がたまってカテーテルを設置したり、点滴などを実施し2週間ほど通院した場合110,000円ほど。
③何度も結石が再発してしまうため外科手術を実施した場合350,000円など

上記の費用は目安であり、費用は実際の状況によって異なりますので、獣医師と相談しましょう。


猫の膀胱炎の予防法


猫の膀胱炎を予防するためには、以下のポイントに注意することが重要です。

定期的な健康診断
猫の健康診断は定期的に受けることが推奨されます。尿検査も重要な検査項目のひとつです。異常があれば早期に発見し、適切な治療を開始することができます。
新鮮な水の提供
猫には常に新鮮な水を飲める環境を整えることが重要です。自動給水器や複数の飲み水の設置など、猫が飲みやすい方法を取り入れましょう。
トイレの清潔度
猫は清潔好きな動物ですので、トイレの清潔度にも注意が必要です。清潔好きの猫にとって、トイレの汚れは大きなストレスになり、それが排尿の我慢につながることもあります。トイレをいつも清潔に保つことはもちろん、愛猫が出入りしやすい形態になっているか、置き場所にストレスを感じないかをチェックし、改善できることはしてみてください。
栄養バランスの考慮
愛猫に与える食事は栄養バランスを考慮しましょう。肥満は膀胱炎のリスクを高めるため、適切な体重管理を行うことが予防につながります。
予防は猫の膀胱炎に対する最も効果的な方法です。定期的な健康診断や適切な生活環境の提供を通じて、愛猫の健康を守りましょう。


まとめ


猫の膀胱炎は、初期症状がわかりにくく再発しやすい病気です。猫の膀胱炎の症状や原因、治療法、予防法を理解することは、愛猫の健康を守るために非常に重要です。

猫が膀胱炎になった場合は、早期発見と適切な対処が必要です。定期的な健康診断や適切な生活環境の提供、栄養バランスの考慮など、予防策を講じることが重要です。

猫の膀胱炎についての知識を深め、愛猫の健康を守りましょう。獣医師の指示に従い、適切な対策を行うことで、愛猫の膀胱炎を予防・治療しましょう。

以上が猫の膀胱炎についての詳細な解説です。猫の健康管理には細心の注意が必要ですので、愛猫の健康を守るためにしっかりと対策を講じましょう。



監修者プロフィール

岩谷 直(イワタニ ナオ)

経歴:北里大学卒業。大学研修医や企業病院での院長、製薬会社の開発や学術職などを経て株式会社V and P入社
保有資格:獣医師免許

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