犬の健康診断は何歳から受けるべき? 内容や費用目安も解説

2022.11.25
犬の健康診断は何歳から受けるべき? 内容や費用目安も解説
わが家の愛犬にはいつまでも健やかでいてほしい――飼い主さんであれば誰もがそう願うでしょう。その願いをかなえるためにも、定期的に健康診断を受けることをおすすめします。しかし、犬の健康診断は具体的にどのようなことをするのか、何歳ごろから行くものなのか、費用はどのくらいかかるのか、わからないことも多いですよね。そこで、この記事で犬の健康診断について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次


犬に健康診断が必要な理由


愛犬に健康診断が必要な理由、それは人間と同じで、病気の予防、早期発見や治療ができるからです。

愛犬は言葉を話すことができないため、自ら体調不良を訴えることが難しいといえます。なかには慢性疾患や悪性腫瘍のように、飼い主さんが症状に気づいたときには進行しているという病気もあります。年をとれば免疫力が低下して病気にかかりやすくなりますし、筋肉が落ちてケガをしてしまうことも。そのような不調の発見に役立つのが健康診断なのです。

犬の健康診断は何歳から? 頻度はどのくらい?


では、犬の健康診断は何歳から受けたらいいのでしょうか。頻度はどのくらいが望ましいのでしょうか。

犬の健康診断は、年齢や頻度について特に決まりはありません。ただ、人間よりも早く年をとるという犬の一生を総合的にとらえると、生後6カ月のころに最初の健康診断を受け、その後6歳までは年に1回、それ以降は半年に1回というペースで受けるようにすると安心です。

「生後6カ月なら、まだ病気も発症していないのでは?」という飼い主さんもいらっしゃるかもしれませんが、心臓などに先天的な病気を持っている場合もあります。早期発見で治療をスタートすることが可能なのです。

また、犬のサイズにもよりますが、7歳を超えた犬は中高齢期へと差しかかり、体調不良が出やすくなります。早いうちから健康診断のデータを蓄積していれば、小さな変化にもすぐに気づくことが可能です。

ただ、健康状態によっても健康診断を受ける適切な頻度は変わりますので、その年の健康診断を終えたときに、次回の時期について獣医師と相談しておくと安心でしょう。

犬の健康診断の内容(検査項目)


さて、犬の健康診断にはどんな検査項目があるのでしょうか。病院によって多少の違いはありますし、オプションとなるものもありますが、おもな検査について説明します。
問診
問診は、日ごろの愛犬の様子について、飼い主さんに話を聞いて診察することです。これにより、健康状態に問題がないか、病気が潜んでいないかといったことをチェックします。
>大切なのは、些細なことであっても気になることはしっかり伝えることです。場合によっては、写真や動画も活用するといいでしょう。
身体検査
視診、触診、聴診、体温測定、体重測定などを行います。

視診、触診、聴診とは、獣医師の目、手、耳を使って行う診察のことです。視診では、全身や歯の状態などを確認します。触診は手で体に触れ、便秘をしていないか、しこりはないか、骨格に異常をきたしてはいないかといったことをチェックし、聴診では心臓や器官に雑音が生じていないかなどを確認し、総合的な健康状態を判断します。

体重測定では、痩せすぎ、あるいは太りすぎではないかをチェックします。さらに、前回より体重が減っていないかを確認、減っている場合は病気に関する検査を追加することも。犬の場合、健康的な生活をしていれば、体重が減ることはあまりありません。体重の変化は飼い主さんも気づきにくいものなので、健康診断でしっかりチェックします。
尿検査・便検査
尿と便を採取して検査をします。尿検査で発見できるのは、腎臓や膀胱の病気、糖尿病やホルモン疾患など。便検査では、寄生虫の有無、血便、腸内環境などをチェックします。
血液検査
採血をして、血液に含まれている成分を分析する検査です。血液検査では、貧血や炎症がないか、肝臓や腎臓の機能は正常か、腫瘍の疑いはないかなど、さまざまな項目を確認することができます。
レントゲン検査
レントゲン写真を撮ることにより、骨格や内臓に異常がないかを確認する検査です。腎臓や膀胱の結石が見つかることもあります。
超音波検査(エコー)
心臓や胃腸など臓器の形、大きさ、動きのほか、血液の流れも確認できる検査です。レントゲンでは見つけにくい腫瘍の発見につながることも。例えば血液検査で腫瘍の疑いが出ているのにレントゲンには写っていないといったケースで有効な検査です。確認したい部分に専用のゼリーを塗って超音波の出る器具を当てるため、検査部位によっては毛を剃って行います。

犬の健康診断の費用はどのくらい?


犬の健康診断の費用は病院によって異なりますし、検査項目数によって上下しますが、おおむね5,000円から3万円程度が目安となっています。

愛犬にとって必要な検査を獣医師と相談し、事前に検査費用を聞いておくと安心です。また、検査によっては「食事をとらずに来院」といった指示が出ることもありますので、健康診断を受ける際の注意事項もしっかりと確認しておきましょう。


健康診断は、愛犬の健康を守るためのもの。特に異常がなければ安心して過ごすことができますし、不具合が見つかった場合でも、早いうちに治療を始めることができます。言葉を話すことのできない愛犬のためにも、定期的に健康診断を受けてくださいね。

監修者プロフィール

牛尾 拓(ウシオ タク)

経歴:岩手大学農学部獣医学課程卒業。動物病院勤務、製薬会社の学術職などを経て株式会社V and P入社
保有資格:獣医師免許

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